~思春期の遺伝や自然環境~
思春期は遺伝や自然環境の影響を受けます。そして、人種による違いもあるようなので、思春期時期を人為的に遅らせる事は、なかなか難しいようです。
~思春期の時期は制御可能?~
思春期の時期はある程度コントロール可能なのです。
カロリーの摂取量が多いと思春期の時期を早め、家庭環境や社会環境も影響します。近頃、環境ホルモンの影響も問題視されています。
思春期が早いということは、親離れも早く反抗期も早いです。そして親も子供に対応する準備や余裕もなくなり少し育てにくいという環境が出てきます。
~男子の成熟度を知っておきましょう~
男子の性成熟度は睾丸を見るとわかります。うずらの卵程度の大きさになれば思春期です。子供と一緒にお風呂に入ったら成長の度合いを確認しましょう。ただし左右の大きさは少し違います。
~女子の成熟度を知っておきましょう~
女子の性成熟度は乳房を見るとわかります。女子は9歳頃から身長が増加しはじめ、10歳頃から乳房が発達しはじめ、11歳頃身長がもっとも良く増加します。12歳を過ぎると初潮がはじまりその後6cm程度しか身長が増加しません。
~骨のレントゲン写真で比較する~
子供の成熟の度合いは男子では睾丸、女子では乳房を見て判断できます。
もっと直接詳しく成熟を見るには、骨のレントゲンを撮ります。
手のひらの手根骨のレントゲン写真を撮ると、骨がどのくらい成熟しているかがよく分かります。手根骨とは、手の根元の骨です。
この手根骨のレントゲン写真を見て、その子供が年齢の割に未熟すぎていないか、成熟しすぎていないか、女子では初潮がいつごろか、後何cm位伸びるか、どのくらいで身長の伸びが止まるのか、などの予想ができます。
~早熟と環境ホルモンの係わり~
環境ホルモン(内分泌撹乱化学物質)という言葉があります。環境ホルモンは、化学汚染物質のうち人の体の中に入って、ホルモンと同じ働きをしたり、ホルモンの働きを邪魔したり、体のホルモンバランスを撹乱したりします。
環境ホルモンは、男性の生殖能力を弱めるのではないかと考えられていて、研究が進んでいます。また、女性の性成熟を早めるのではないかとも言われています。
環境ホルモンは、まだ未知の領域が多く、体への影響も心配されているようです。
~子供と環境ホルモンの関係について~
神経質になりすぎる事はありませんが、環境ホルモンから子供を守る基準をまとめました。
【①できれば産地の明記した食材を選ぶ】
ニュースや新聞などで、何処の地域が汚染されているかどうかはある程度わかります。産地不明のものは、汚染されている可能性があるので気を付けましょう。
【②国産の方が安心】
輸入の農産物は船で運んでくるため、虫除けの農薬等が散布されています。
【③葉野菜はよく洗いましょう】
大気汚染による葉野菜の汚染は、水で洗い流すとかなり落とせます。
【④魚は産地に偏らない】
ダイオキシン等による汚染もありますので遠洋の方が安心でしょう。
【⑤肉の脂身は避けましょう】
汚染物質の多くは脂身に含まれますので摂取は少なめにしましょう。
【⑥食器はガラス製か陶器製を使いましょう】
プラスチック製品は環境ホルモンの溶出の可能性があるので、気を付けましょう。